始まりました、2004年。皆さんも目標を持って今年の一歩を踏み出されたことと思います。私も目標を決めました。それをキーワード化したのが「小さくても強い事業を」。というわけで、今週だけのテーマじゃないんです、これ。
昨年私はひとつの夢を実現しました。いつかやりたい、やらねばならない。そう思っていた目標をカタチにすることができました。「4週連続集中開催!増田紀彦の本気で独立徹底講座」の実施です。
第1週「独立するのは、なぜ?」、第2週「独立して何をするの?」、第3週「どうやって独立するの?」、第4週「どんな独立人生を送るの?」。つまり、独立を意識するところから、独立後のあり方までを、私ひとりで合計20時間講義したのです。17年間の自らの企業経営で得た教訓と、6年間の「アントレ」や「独立事典」の編集で得た情報とを、独立を目指す人や、すでに独立しているけれど壁にぶつかっている人に対して、余すところなく提供したい。そんな沸き上がる思いを、NPO法人キープラネットの川野真理子代表がガッチリと受け止めてくれて、同法人の主催でこのセミナーを実現することができました。
そのセミナーのテーマが「小さくても強い事業を立ち上げよう! 独立・開業の"正しい準備"と"自分らしいあり方"を学ぶ」でした。私が言いたいことはすべて言い尽くしたつもりのタイトルです。と同時に、この考え方は独立事典の理念そのものでもあるのです。実際、来週(15日)発売する「独立事典2004」も、「正しい独立準備を学ぶための事典」と「自分らしい独立スタイルを探すための事典」の二部構成になっています。私は「独立事典」の執筆や、セミナー、講演などを通じて、この主張を繰り返してきました。しかし……。
小より大が勝るとか、小より大が儲かるとか、小より大がカッコいいとか、小から始めても大を目指すのが当然とか、そんな思い込みが依然、大手を振っています。もちろんそういう側面はありますし、本懐を追求した結果、自ずと事業が大きくなることはあります。ただ、何でもかんでも小<大とは限らないのが事業です。たとえば私のように、起業・独立を応援するための情報を発信する事業なら、1万人の従業員や1兆円の売上高は必要ありません。当然、どんな事業でも、「目的と内容に適した規模」というものがあるはずです。
少なくとも、小<大という理屈に合わせるために自分の気持ちをあざむいたり、その理屈のせいで独立をためらっている人がいるなら、それは不幸です。結論、強ければいいのです。大きくなくったって。大きくならなくったって。
小さくても強い事業を立ち上げるための、あるいは、大きくしようとして弱い事業になってしまわないための、様々なヒントやアドバイスを、この1年間、私は全力で発信します。読者の皆さん、本年もよろしくお願い致します。 |