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マッスー先生が書いた!
ご存じ週刊「増田紀彦」通信に
登場したキープラネットの仲間たち
  【独立事典デスク:週刊「増田紀彦」通信】
第81回「表現の自由」 2004.03.26配信

政治家・田中真紀子さんの長女のプライバシーに関する記事を掲載した「週刊文春」が、東京地裁から販売禁止を言い渡されました。記事に書かれた女性が「公人」に当たるかどうかの議論もありましたが、私は、それ以前に、人のプライバシーを満天下にさらすような仕事自体に疑問を感じます。「自分がされたらイヤなことは、人にもしてはいけない」からです。それは、記事づくりで身を立てている自分自身への戒めの言葉でもあるのですが。

先だって友人が、「明日発行の私のメルマガに、増田紀彦通信のことを書くからね」と知らせてきました。ビビりました。「悪く書かれることはないだろうけど、しかし、何を、どう書くんだろう……」。取り上げてもらえる喜びが20%、その記事への興味が25%、不安が55%。そんな思いで翌朝の配信を待ちました。書かれていた内容はすごく嬉しいものでした。ああ、良かった……。で終わっては話になりません。この件は私に重大な気づきをもたらしました。

私は今までに軽く千人を超す人々を取材し、記事にしてきました。ということは、それだけの回数、人を不安にさせてきたという事実に気づいたのです。もちろん私より豪胆な人もいるでしょうが、一方で私より繊細な人もいるでしょうから、平均すれば、やはり相当に不安のタネをまき続けてきたわけです。

書くばかりだった人間が、書かれる側になって、初めて自覚できた事実。自分は大変な仕事をしてきたのだと、今さらながらに痛感しました。しかし、ここでもうひとつ思うことがあります。現代はマスコミだけが「人のことを書き立てる道具」ではないということです。ネットの時代。誰でもが、剣より強いと言われるペンを取れる状況になっています。他人に対するあなたの不用意な記述やコメントが、思わぬ悲劇を生み出す危険性は十分にあります。でも反対に、あなたのペンが人々に幸せをもたらすこともまた、十分に可能です。

小さな事業にネットは不可欠。だから単純ですが、「自分がされたらイヤなこと」と「自分がされたら嬉しいこと」を、わきまえていることが大切です。そうすれば素敵な発信ができます。私のことを書いてくれた友人のように。

私はこれまで実名を挙げて記事を書く時、その方への配慮を怠らなかったつもりです。が、今後はもう一歩進めて、読む人はもちろん、実名を書かれた人も幸せに感じる記事をつくろうと決意を新たにしました。そうでなければ不安を与えた穴埋めはできませんから。まずは私をビビらせて(笑)、大事なことに気づかせてくれた友人(【日刊たみこ新聞】発行者の込山民子さん)に感謝。

 もう一言。「表現の自由」は、個人に向けるよりも、強い力に対してこそ発揮すべきものだと私は思っています。万が一、起業や独立が自由にできなくなる社会が来るようなら、私は全力で反論を唱えていこうと思っています。

  増田紀彦
  増田紀彦さんはキープラネットの副理事長です。
  文中に登場する込山民子さんもキープラネットの正会員です。
   
 
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