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  【独立事典デスク:週刊「増田紀彦」通信】
第140回「あのおとのように」 2005.06.10配信

 珍名なんて呼ばれる名字の人がいますよね。このお名前もきっとそうでしょう。みなさん、読めますか? 栗花落さん。

 今週もまた栗の花? なんて突っ込まれそうですが……。さて、6月の3日と4日、静岡県の三島市でセミナーを行ってきました。その名も、「増田紀彦のビジネスアイデアとことん活用塾」。会場の入り口に、そう書いた大きな看板が出ていて、さすがに恥ずかしくなりました。「オレがナンボのもんだ」と。

 そのセミナー、2日めの講義は午後からだったので、午前中に市内の中心部をゆっくり歩きました。歩くのが楽しい町なんです。同じ静岡県の伊東市出身のあるデザイナーも、「三島は神社や仏閣がたくさんあって、散歩するのが楽しい」という理由で、この町へ引っ越してきたくらいですから。ちなみに私のお気に入りポイントは、源兵衛川という小さな川の中(岸ではなく川の中)に設けられた遊歩道。まるで水面を歩いているようで、心底ワクワクします。

 遊歩道からせせらぎを眺めていると、上流からクリーム色の細い「房」が流れてきました。栗の花です。「ああ、もう花が落ちる時期なんだ。梅雨が近いんだなあ」。怪しげな空を眺めながら、そんなことを思いました。

 ということで、クイズの答え。栗花落さんは、「つゆ」さん、あるいは「つゆり」さん、「ついり」さんなどと読みます。兵庫県に多い名字のようです。

 八木重吉。といっても、それが誰だかわからない人も少なくないでしょう。夭逝の詩人です。もう何十年間も私の心にひっそりと住み着いている詩があります。「雨のおとが きこえる 雨がふっていたのだ。 あのおとのように そっと世のために はたらいていよう。 雨があがるように しずかに死んでゆこう。」 重吉が書いた「雨」という詩です。梅雨時、うっかり傘を忘れて細かな滴に体を濡らしたりすると、私は必ずこの詩を思い出します。

 我が人生、「雨」の正反対! としか思えないからです。「お前は騒がしいばかりで、結局、ちっとも世のために働いてないじゃないか」。雨音が、そんな批判の声に聞こえてくるのです。もっともその声は、どう考えても自分自身の声なんですけど。「いや、増田はよくやっているよ」なんて言われたくて書いてませんから。自分の未完成ぶりに思いが至ることって、ありますよね。

 川を流れていく栗の花房を見送りながら、あらためて今日のセミナーに全力を尽くそう。そう誓いました。そしてもうひとつ。「雨よ、降ってくれ」と願いをかけました。雨天になれば、その日に予定されている小学校の運動会が中止になり、セミナー参加者が増えるので……。ああ、私はやっぱり俗物だ〜。

 でも俗物にも価値はあります。人は自分らしく生きればいい。それが結論。

  増田紀彦
 
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