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  【独立事典デスク:週刊「増田紀彦」通信】
第149回「ごめんなさい」 2005.08.12配信

 先に謝罪したのは相手の男でした。私はまだ態度を決めかねている状態だったので、不意をつかれた感じになり、「えっ? まあ、こっちこそ」などと、曖昧な返事をしてしまいました。けっこうマジなケンカをしちゃったのです。

 8月初旬に、起業家ネットワーク「キープラネット」の人たちと出かけた旅行中のこと。ケンカは些細なことから起きました。その男が全国の県庁所在地を言えるというので、私が出題者になってやりとりをしていたのです。実際、彼の答えは完璧でした。でもそれでは面白くありません。私は意地悪をしてみました。「じゃあ北海道は?」「札幌」「ブー。北海道に県庁はありません」。

彼は困惑し、ほどなく不機嫌になりました。私は彼の機嫌を損ねた手前、ちゃんと説明せねばと思い、「北海道は県庁じゃなくて道庁なんだ」と話を続けました。それが失敗。彼の「無知」を余計にあげつらうことになってしまったのです。ちなみにその男は9歳。旅行に参加した女性起業家の息子さんです。

 私の配慮が足りませんでした。周囲にたくさんの大人がいる状況で恥をかかせてしまったわけです。怒った彼は、「だってお父さんが教えてくれたんだ。お父さんが県庁って教えてくれたんだ。誰が何と言おうと、僕はお父さんの言うことを信じる!」と叫んで、泣きだしたのです。もはや収拾不能。そうなると今度は私が怒りだす番。確かに揚げ足を取ったのは悪かったけど、そこまで言い張ることもないだろうと思い、「おい、そういう態度を取るなら、こっちも本気になるぞっ」と逆ギレしてしまったのです。どっちが子供なんだか。

 その点、お母さんは偉大ですよね。むくれる彼を瞬く間に落ち着かせ、いさめ、励まして、混乱を収拾したのです。彼のほうから私に謝罪をしてきたのもその効力です。そのおかげで私はまったく立つ瀬がなくなりましたが(笑)。

 この件を、私は本気で反省しています。                

 旅行から戻った当初は、「そうか、お父さんが県庁って教えてくれたのか。
お父さんはキミが覚えやすいようにと考えて、そう教えたんだね。いいお父さんだね」と、言ってあげれば良かった、なんて考えていたのですが、そういう問題じゃありません。そんな歯の浮くようなキレイごとよりも先に、言うべきことがありますよね。「オジサンこそ、ごめん」と。

謙虚さを忘れて、調子のいいセリフばかりポンポン思いつく……。いつの間にか、ズルいところだけ大人になっている自分が見えた夏の一泊旅行でした。

で、この後、彼に謝罪します。でも直接話をすると、また、もめごとが起きそうな予感がするので、お母さん宛にメールを出して、彼に伝言してもらおうと思います。これは大人のズルさではなく、大人の知恵だと思うのですが。

  増田紀彦
  増田紀彦さんはキープラネットの副理事長です。
文中に登場する『女性起業家』とはキープラネット正会員の佐々木直子さんです。   
 
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